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「三千円の使い方」 それぞれの年代のお金の悩みあるある

「人は三千円の使い方で人生が決まるよ、と祖母は言った。」で始まるお金をテーマにしたある家族の小説です。読んでみて、確かに同じ三千円でも使い道によって価値に差が出るなと改めて考えました。そして私は何に使っているんだろう?と考えてみると、意外に自分に甘い、うっかりするとなんの価値も生み出さないものに使っているかもしれないと、ちょっとドキリとしました。

人が生きるためには、お金はすべてのことにかかわってきますが、お金の稼ぎ方も使い方も人それぞれですね。この本を読むと悩み解決のヒントが見つかるかもしれません。

  • 書籍データ
    • タイトル 三千円の使い方
    • 作者 原田ひ香
    • 出版社 中公文庫
    • 初版 2021年8月25日
    • 第22版 2023年1月25日
目次

家族三代の女性たちの悩みに共感できるところがたくさん

物語は就職間もない一人暮らしを始めたばかりの美帆、その姉であり就職してすぐに寿退社し、初恋の人であり消防士の夫と、かわいい娘と暮らす専業主婦の真帆、その母で夫と二人暮らししながらも、その未来に何となく違和感を感じ始めた智子、そして夫に先立たれてから減った年金と預金を見て、先行きが不安になった祖母の琴子。それぞれの世代だからこその悩みや不安が、お金を通してくっきりと描かれている物語だと思いました。

そしてそれぞれの世代や立場によって、全く違う悩みを描きながら、「本当に大切なもの」や「家族」の在り方を考えさせるストーリーでした。大人の女性ならきっと一つは共感する悩みがあるかもしれないですね。

第1話 三千円の使い方 独身・あこがれの一人暮らしをしている美帆の場合

ティーポットひとつでもその人を表すかも

一人暮らしを始めてからずっとティーポットを探していた美帆は、ある日シンプルなガラスのティーポットに目を止めます。その値段がちょうど三千円。中学時代に祖母が話した三千円の使い道の話を思い出します。そして家族それぞれのポットを思い浮かべます。

  • 姉の真帆のティーポットは、コーヒー用の琺瑯のポット。お湯も沸かせてヤカンとしても使えるもの
  • 母の智子のポットは、女友達からの誕生日プレゼントの北欧のメーカーのもの
  • 祖母の琴子はロイヤルコペンハーゲンのポットと、旅先で買った作家ものの急須

なるほど、確かに、お金の使い方は人を表すのかもしれない。

美帆は手に持っていたガラスのティーポットを棚に戻した。そのものが自分だ、と考え出すと、なんだかそれがふさわしいのかわからなくなった。

壊れそうにもろい、透き通ったガラスの、それが。

第1話 三千円の使い方 p12

ティーポットひとつをとってもそれぞれの個性や考え方が見えてくる。確かに一つ一つの持ち物が本当に必要かとか、どのぐらいの頻度で使うのかによって変わってくるものですね。同じものでも人によってはしまい込んで使わなかったり、毎日のように使ってみたりするものです。実際琴子さんのロイヤルコペンハーゲンと急須は毎日のように使うので、とても高い物でもコスパはいいということになるようです。

特に私たちの親世代、ここでは琴子さんより上の世代になりますが、いいものだからと大切にしまい込んで、何十年も前から使っているでこぼこの鍋や欠けた食器を「まだ使えるから」と使い続けて、いいものはついに使わずじまいという傾向があるようです。幼い日々物のない時代を生きてきた人たちなので、それはそれで尊重するしかないのかな?と思いつつ、私なんかは「使わない方がかわいそう」だと思ってしまいますから、ある程度世代というものもあるのかもしれませんね。

突然の先輩のリストラに人生の不確かさを知る

美帆は大学を卒業して、就職して、一人暮らしを始めます。自分が描いた未来通りの今をかなり満足していましたが、突然、すごく優秀でいろいろ教えてもらったベテランの先輩街絵さんがリストラになります。

街絵さんがいなくなった次の日、まだ美帆の席の向かいに置かれている、空の机を見て、なんだか足下がぐらぐらするような、自分の自信や安心につながっていたことがなくなってしまったような、すべてが不確かな気がした。

第1話 三千円の使い方 p18

四十代で軽い脳梗塞を患ったうえ、母親と二人暮らしの街絵さんがやめるよりも、若い自分が辞めた方が再就職は楽だろうとは思っても、名乗り出る勇気はなかった美帆は、ただ黙るしかなく会社を恨むだけでした。

そして忘年会で街絵さんに同情するようでいて上から目線で批判する男性の同僚たちの話に吐き気を催した美帆は、彼氏の大樹にそのことを話します。

俺たちはさ、皆、そういう小さい人間だってこと。だからさ、おじさんたちだって必死に悪口言ってたんでしょ。不安だから、お互い話を合わせてさ。それを認識するだけでも大切なことじゃないかな。美帆がそういう自分の弱さや小ささを直視できる人間だってことだけでも、俺は素晴らしいとおもうけど。

第1話 三千円の使い方 p22-23

その大樹の言葉に一旦は優しい人でよかったと思ったのもつかの間、次の言葉に美帆は愕然とします。結局は会社の男性たちと同じように思っていることを知り、価値観の違いを痛感することになるんですね。要は街絵さんは独身だけど、美帆はいずれ結婚して仕事もやめるだろうと…そして美帆がどれほどショックを受けたかも気に留めないまま大樹は自分の話を続けます。

お金についていろいろ考え始める 姉真帆のアドバイス

自分の思い描いていた生活をしているもののなかなかお金がたまらない美帆は、元証券会社に勤めていた姉の真帆にお金についての相談をしますが、固定費の見直しの話で今の家賃の高い街より、家賃が安めの実家近くを勧められたりしますが、なんとなくそれは嫌だと思う美帆。いまのところ節約より自分の見栄の方が大事なようです。それでとりあえず百円貯金を勧められた美帆は、それならすぐに出来そうだと思って

「わかった。じゃあ、帰りに貯金箱買って帰る」

「バカ。そこでお金を使ってどうするの」

(中略)

「じゃあ、百円ショップで買えばいいね」

「それもだめ。その百円を貯金するの」

第1話 三千円の使い方 p51

そして真帆は友達のお土産のクッキー缶を手渡します。この場面は姉妹二人の金融リテラシーの違いが見えて面白いなと思います。つまり美帆の考え方ではお金はたまらないのは当然なんですね。でも振り返ると私も美帆に近いかもしれないとドキリとします。真帆は専業主婦ながらもしっかりと家計管理が出来ていて、美帆にもアドバイスできる立場です。

そして恋人の大樹と徐々に距離を感じていた美帆は、ある日三千円の受講料を払ってとある節約アドバイザーのセミナーに参加します。話を聞いて姉の真帆の教えと同じような内容に、改めて姉を見直す美帆ですが、そこで彼女は新たな出会いをするのですが…これはなんと最終話につながる伏線となります。

第2話 七十三歳のハローワーク 琴子おばあちゃんが働きたいと思ったわけは?

この章では夫が亡くなり年金が減った73歳の琴子さんのお話です。

年金世代のお金の悩み いつまで貯金が続くのかが心配

琴子さんはマンゴー銀行の退職金キャンペーンの広告を見ていました。以前ならこのような時は、手間を惜しまずすぐにお金を移してしっかり利息をいただいていたのですが…

だけど、今はなんだか、すべてがおっくうだった。

お金をちょっと動かせば四万近い利息が手に入るっていうのに。

琴子が一千万を動かすのに消極的なのは、面倒だという以外にも理由があった。

夫の死後、この一千万以外に数百万の普通預金がゆうちょ銀行に残されていた。年金が半分近くに減らされてしまったので、最近それにもちょくちょく手を付けている。もう残り数十万ほどしかない。

第2話 七十三歳のハローワーク p67-68

一千万の貯金は琴子の心のよりどころだった。今後、介護施設に入ることが必要になったり、家を介護用に改装したりすることになったら使うつもりのお金なのに、そのうち取り崩さなければならないと思うと不安でたまらない。

実はこの問題は昨年からずっと琴子を悩ませているのだった。どうしようかと迷いながら、あまり考えないようにしてここまできてしまった。

それを、このキャンペーンが改めて自分に突き付けてきたようなかっこうになった。

第2話 七十三歳のハローワーク p68

琴子さんはホームセンターで100円で安いけれど多すぎる苗を前に考え込んでいた時に、たまたま分け合って買ったことが縁で知り合ったフリーランスの若者安生に、そんな悩みを打ち明けたりしていたのです。

お金について続けてきたのは家計簿をつけることぐらい

琴子さんは安生にお金の話をしたときに、自分たちは時代が良かったと言います。物価も上がったけれど、お給料も金利もどんどん上がっていった時代。銀行に預けておくだけで利息が付いた時代。やったことといえば家計簿をつけ続けることぐらい。でも今は銀行においていたら目減りする一方、琴子さんも夫が残してくれたお金がどんどん減っていって不安がつのっています。

幸運は人が連れてくる 行動なくして結果はない

そんな時嫁の智子さんに誘われて、自宅でお茶を飲みながらおせち料理教室を開いた琴子さん。終わってから智子さんから感謝の言葉とともに「謝礼」として五千円を渡されます。

智子から五千円をもらったことは、琴子に大きな変化をもたらした。

嬉しかった。単純に、嬉しかった。まだ、自分もお金を稼ぐことができるのが。

あの日の夜帰宅して、封筒からお札を出した時、なんとも言えない喜びが心に満ちあふれ、ここ何年も味わっていなかった満足感と感動で心がいっぱいになるのを感じた。家計簿に、久しぶりに「年金」以外の収入を書き込むのが誇らしかった。

第2話 七十三歳のハローワーク p88

ここはちょうどこれから「年金生活」が始まる私としてはとても心に残るシーンでした。私の場合まだ仕事はやめませんけれどね。琴子さんはこれをきっかけに職探しを始めます。そして以前「高齢者大募集」の張り紙をしていたコンビニで面接を受けることにしたのですが…

「すみません、御厨さん、お若く見えたんですよ。とても七十代には見えなくて。六十歳か、五十代後半かな、なんて」

お世辞なのか、本気なのかわからないが、今はそんなことを言われても、ちっとも嬉しくない。

「七十代なんて夢にも思わなくて、経歴は最高なんですけど」

「やっぱり、ダメですか」

私のようなおばあちゃんが来るような場所ではなかったか、と恥ずかしくてたまらない。

「ダメではないんです。ダメでは」

三田は両手を振って、否定とも肯定ともつかない仕草をした。

「本部の方にも、何か規定があるわけではないんです。でもねえ、現実問題として、これまでお願いした七十代の方、やっぱりなかなかなじめなくて、やめられちゃうんですよ。レジだけでなく、いろいろな端末とか機械とかあって、その操作が覚えられない方が多いんですね」

六十代ならねえ……。

彼が小さくつぶやくのを、後ろに聞いて、逃げるように店を後にした。

第2話 七十三歳のハローワーク p91-92

でもその琴子さんの働きたい熱意は、この面接をきっかけにして別のところで、琴子さんの年代だからこそのお仕事に出会うことになります。

まさに「幸運は人が連れてくる」という典型ですね。私もいつまでもこんなおばあちゃんでいたいなと思います。それにしてもすでにリタイアに向けてのプランを考え始めた私にとって、参考になるのも確かですね。自分にあった場所で働きながら生きていけたら、お金についての不安も減るしきっと琴子さんはいつまでも若く過ごせると思います。

それからここでは、ハローワークのカウンセリングの場面が出てくるのですが、そのやり取りは琴子さんの年代だけではなく、広くすべての人の職探しの参考になるかと思います。ここでは1か所だけ引用しておきますね。

「まずはなんで働きたいのか、どうして働きたいのか、ということをご自分の中で整理することが大切です」

シニア向けのキャリアカウンセリングで開口一番に言われたのが、その言葉だった。

「それがきちんと自分でわかっていらっしゃらないと、ただやたらめったら探すことになって、結局、見つからない、見つかったとしてもすぐにやめてしまう、ということになりかねないんですよ」

第2話 七十三歳のハローワーク p93-94

私は結局定年すぎまでついぞハローワークとは無縁で過ごしてきました。たった一度転職したときには、当時の取引先の方の紹介で今の職場に就職したので、失業保険などは母の手続きなんかを横で見ていたぐらいでしたから、そちらの知識はほとんどありません。もし行くとしたらものすごく敷居が高いでしょうね。昔デパートガールをしていた琴子さんですが、何十年ぶりのお仕事にはかなりの勇気が必要だったと思います。

第3話 目指せ一千万円 若くして専業主婦になった真帆、結婚のしあわせの基準って何?

プチセレブの友人の結婚 幸せだと思っていた自分の自信が揺らぐ

ささやかながらも愛する夫と子供がいる生活に満足して、日々家計の管理に怠りない専業主婦の真帆。彼女の楽しみはプチ稼ぎ。ある日友人の一人小春が婚約して、友人たちでランチをすることになります。いきなり目を引くダイヤの指輪を見せつけられて、高級マンションも親に買ってもらうという小春の話に、ついつい自分と比べてしまう真帆ですが、何よりショックを受けたのが友人たちの言葉でした。

真帆が二十三で同い年の男と結婚するって聞いた時は正直、どうして? って思ったけど、こうやってかわいい子供がいるのを見ると、それも一つの選択なんだなって」

ね、と奈美と郁乃は目を合わせてうなずき合っている。

え?

真帆は今聞いたことがよくわからなくて、体が一瞬固まってしまった。

「そう。よく、決断できたなあって感心したよ、あの時は。でも、佐帆ちゃん見ていると、悪くないなって」

二人は素直に、本心から感心しているように見えた。

「仕事もすべてやめて、あの旦那、一本にかけるってことでしょ? すごいよね」

皆、そんなふうに考えてたの?

真帆は自分が食べている、リンゴと杏のシブーストの味がわからなくなった。

第3話 目指せ! 貯金一千万円! p127-128

そんな友人たちの言葉に、結婚当初自分がいろいろと我慢していたことを思い出す真帆、

どんな人生も、絶対盤石なんてことはない 

ですがそんなある日小春が、夜中に泣きながら「これから行っていい?」と電話をかけてきます。わけもわからないまま夫の太陽の承諾を得て、受け入れた真帆ですが、小春は「結婚をやめるかもしれない」と訴えます。相手の家との価値観の違いにショックを受けたようです。そして真帆のことを羨ましいと言います。

「真帆はいつもどっしりとしていて、幸せそうで盤石だと思ってたから、あたしの結婚なんて、おままごとみたいでバカにしているのかと思った」

「そんなことないよ。私は小春がうらやましいよ」

ふっと祖母の笑顔がよみがえった。

「どんな人生も、絶対盤石なんてことはないんだよ」

「そうかもしれないね」

第3話 目指せ! 貯金一千万! P151

結婚は本当に難しい問題ですね。私も親の反対押し切って家を飛び出したので、結婚式も指輪もありませんでしたし、子供もなくいままで生きてきましたが、結局は親とも和解して、むしろいい相手と結婚してくれたと感謝されることになるなんて、当時は想像もできなかったですからね。だからこそ誰かに勧められたとしても、最終的には自分で決めることがとても大事だと思います。小春さんの悩みはその後…

第5話 熟年離婚の経済学

退院した智子さんのもやもやが止まらない

智子さんはガンが見つかり手術のため入院しましたが、十日ぶりに帰った我が家に愕然とします。家のことは全くしない夫は、留守の間も掃除機一つかけた様子はありません。一か月ぐらいは無理をしないようにと言われて、看護師さんたちからはなんでも旦那さんに頼んじゃってといわれたものの…

頼みたくても、相手にその能力がなくちゃね。

ソファに横になりながら、皮肉っぽく考える。

夫の和彦はまったく家事のできない人だ、しようともしない。

第五話 熟年離婚の経済学 p215

これは思いきり同意する人が多いのではと思います。幸いに私の場合夫は、御飯を作ること以外は普段から私以上に動いてくれる人なので(大学時代のひとりぐらしで身についたようで)、こういう話を聞くたびに自分の幸運に感謝しますけど。

休んでいた智子のところに夫からのメールが届きます

今夜、外食でもいいし、出前でもいいよ

第5話 熟年離婚の経済学 p218

夫からすれば最大限妻に気を使った「つもり」のメールなんですね。10日前に開腹手術をして、ずっと病院食で過ごした智子にとっては、味の濃い外食も出前もとても食べる気にはなれないので、結局つらい体を押して自分でご飯を作ることになります。しかし、その真意は夫には全く通じないんですね。これは本当につらいと思います。そしてそれを訴える智子さんの言葉に母の琴子さんを呼べばいいというばかり。病み上がりの身で姑に気を遣うのは勘弁してほしい智子さんでしたが、それを思いやるということが出来ない夫でした。

親友千さとに訪れていた離婚の危機 

全くあてにならない夫に代わって、病院の付き添いにも積極的に付き合ってくれたのは親友の千さとでした。退院してから自宅に訪ねてきた千さとの様子がいつもと違うのに気が付いた智子が促すと、実は離婚を考えていると打ち明けます。あるテレビ番組を見ていて夫の浮気に気が付いたと。

「お昼のテレビで、熟年離婚の特集をしていたのよ。それを観ていたら、夫が離婚を考えている時の特徴っていうのに、義昭が全部あてはまっていたの」

テレビ曰く…

 ①急に帰宅が遅くなることが続く、

 ②携帯電話、スマートフォンを風呂場に持ち込む、

 ③妻の収入や貯金をやたら聞きたがる、

 ④パソコンやスマホで、不動産を探しているーという四ヶ条だったらしい。

第5話 熟年離婚の経済学 p229-230

最初は気軽にテレビを見ていた千さとですが、そのうちに笑顔が消えて涙が出てきます。

そんな大変な中でも親友の智子の病院に付き合ってくれる千さと、離婚が具体的に進んでいくうえで、一番の問題はやはり「お金」でした。養育費やマンションのローン、お金が何歳まで持つかの試算など、話を聞いている智子は、自分は離婚はしないだろうと思いつつも預金通帳を確認して愕然とします。あると思っていたお金はどんどん目減りしていて、急に先々が不安になるのでした。

離婚は時にとてもシビアにお金の問題を浮き彫りにするものですが、たとえ円満な夫婦だとしても、お金の問題はついて回るものですね。今の私よりちょっと若い智子さん世代の問題は、通り過ぎたばかりの私にはとても身近な問題に感じました。ただでさえ智子さん同じガンサバイバーですしね。ついつい感情移入して読んでしまいました。

生きる上でお金の問題はついて回るもの それをのり越えるのは知恵かもしれない

そして結婚についてはこの他のお話でもそれぞれの悩みや問題が出てきます。

  • この先のお話
    • 第4話 費用対効果
      • 琴子さんの若い友達の安生君の結婚問題
    • 第6話 節約家の人々
      • 真帆の結婚は相手本人よりも家族に問題が勃発

それぞれの問題がどのように解決していくのか、そして家族の姿とは?読む人の立場や世代によって心に残る物語はきっと変わってくると思います、もちろん感想も人それぞれでしょう。最後にこの家族がどんなお金の使い方をすることにしたのか、気になったら確認してみてくださいね。

この本はベストセラーにもなったし、ドラマ化もされているみたいですね、私は見ていなかったのですが、どのようにドラマ化されたのかちょっと気になります。真帆ちゃん視点のドラマかな?とは思いますけどね。

お金に対する考え方次第で人生は変わっていく、マネーリテラシーを上げれば解決策も見えてくる場合がある。そしてなによりも家族がお互いを思いやり、知恵を出すことで乗り越えられる問題もあるのだということをやさしく教えてくれる物語だと思います。

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