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十津川警部シリーズ

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二時間ドラマか小説か

2022年3月に西村京太郎さんが亡くなられましたね。私も若かりし頃、西村さんの十津川警部シリーズのほとんどを読んでいました。心からご冥福をお祈りします。

当時ミステリーにはまっていた私ですが、西村京太郎さん独特の緻密なアリバイやトリックは、正直あまり緻密ではない私の頭脳には難しすぎたのですが、最後に見えてくる犯人や登場人物の人間像に、より魅力を感じていました。そして当時のミステリーブームで、二時間ドラマでは様々なミステリーが放映されて、十津川警部シリーズも、たくさんドラマ化されて、私も楽しみに見ていた時期がありました。

まさしく原作が先かドラマが先か…でしたね。

旅の楽しみを疑似体験 トラベルミステリー

何よりも彼の作品の最大の魅力は、日本中を旅した気分になれることでした。私の両親は決して裕福とは言えない中で、今にして思えばよく「旅」をしていました。電気屋さんの旅行会、ご近所の仲間で作った「伊勢請」「古峰ヶ原参り」「観音参り」など、いろんな仲間との旅行で、半分以上は夫婦で参加していました。

今まで私が旅した場所の何倍も、日本中を旅していた両親の土産話や写真で、北は北海道から南は沖縄まで、その旅先の雰囲気に触れていた私は、各地の風景や名産を思い浮かべながら読む小説がとても楽しみであり、いつか行きたい場所を増やしてくれる作品たちでした。実際にドラマではその風景も再現されていましたしね。

ただね、一つだけ当時若かった私に言わせると、言葉遣いが、特に女性の登場人物の言葉遣いが少し違和感がありました。これはもう読んだことがある人にしか伝わらないかもしれないんですけど、私は絶対に使わない言い回しがそこここに…あ、でもどちらかというとお上品すぎる感じの言い回しでしたね。決して汚い言葉とかではなく、むしろ西村さんの理想的なものだったのかな?とも思います。

それでも、そんなことが気にならないぐらいストーリーのスピード感と、謎解きの楽しさは、やはり時代を代表する作家さんだったんだなと、改めて思い返しています。個人的には亀さんのキャラクターが好きでしたね。

当時の私はノベルズで読むのが多かったです。ハードカバーは高くて、なかなか手が出なくて(たくさん読みたいし)文庫が出るまでは待てないし…当時本屋さんではノベルズコーナーがとても充実していた印象がありますから、そのせいで買っていたのかもしれないですけどね。

二時間ドラマの楽しみ

西村さんの作品は、ほんとにたくさんの俳優さんが演じていましたね、「十津川シリーズ」で記憶にあるのは三橋達也さん、高橋英樹さん、渡瀬恒彦さんなど、時代を代表するダンディな俳優さんのオンパレードでした。

そしてもう一つ二時間ドラマといえば、内田康夫さんの代表作の浅見光彦シリーズで、水谷豊さん、辰巳拓郎さん、沢村一樹さんなどの若手人気俳優さんでしたね。

それからやはり二時間ドラマで放送されていた山村美紗さんの作品もかなりの数読んでいました。京都好きの私は、これまた夢中になって読んでいた思い出があります。一番印象に残る女優さんはやはり片平なぎささんかな?こちらは美人女優さんばかり。

二時間ドラマのいいところは1回の放送でちゃんと結末までわかるところですね。もちろん長編ドラマも好きでしたけど、ミステリーの場合は、始まりの部分とか途中のトリックとか、一気に見ないと忘れてしまいますから。

なんといっても犯人当て、これが楽しかったものです。たまにですが、ドラマによっては原作と犯人が違ったりしてね。ミステリーにはまるとついつい先読みしてしまって、たまに先走りになって、それが実生活にも影響していたこともありました。もっとも私自身のおっちょこちょいな性格の言い訳にしかなりませんけど…

二時間ドラマの隆盛には、西村さんをはじめとした原作となりえる作品がたくさんあったからこそだと思います。

細かな内容はすでに記憶の彼方ですが、夢中で読んでいた時代の風景がありありと思い出されます。

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